車検で指定工場に認定されるための条件

車検を依頼することのできる業者は、指定工場を持っているところか否かという点で二分されます。指定工場を持っている業者ならば、そこに依頼を出すことによって車が検査基準を越えているかどうかの合否をその場で判定することができます。そのため、その業者の中だけで検査や整備を完結させることができ、合格となる車検証を発行するところまでいけます。その一方で、指定工場を持たない業者に依頼を出した場合、検査や整備を終えた後に運輸省の認証工場にまで車を送る、そこで改めて合否の判定をしてもらう必要が出ます。それだけ、この指定工場というのは重要な役割を持つものなのですが、これに認められるためにはどんな条件をクリアする必要があるのでしょうか。指定工場と認められるには、まず人員面では最低3名のスタッフと検査員が必要となります。検査員は国家整備資格を保有していなければなりません。整備会社で一年間勤務した後に三級を受験でき、それから二級を受験するためには合格後に三年間勤務することが求められます。それから1年は整備主任をやることになり、その後でやっと検査員の試験を受験することが許されます。そうした検査員を必ず一人は抱えていることと、業者側でも認定された台数や合格率、規定以上の損益が出せていることが認められねばなりません。それらの基準に合格することで、国から指定工場として認定されます。

検査員の確保も難しく、更に業者のかなりの規模を持たねばならないため、全国でも指定工場を持っている業者は全体の三割程度しかいないのが実情です。